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売上を作る人と、会社を残す人は違う。経営パートナーに必要な「利益」と「信頼」の話

執筆者の写真: Daisuke Neigisi
Daisuke Neigisi
2 日前
読了時間: 8分

「売上を作った人が一番偉い」


ビジネスの世界では、ときどきそんな考え方に出会います。


もちろん、売上を作る人は重要です。


案件を獲得する。顧客との関係を築く。新しい仕事を生み出す。プロジェクトを拡大する。

こうした人がいなければ、会社の成長はありません。


営業力や人脈、プロジェクトを生み出す力は、企業にとって非常に大きな価値がありま

す。しかし、経営をしていると、それだけでは会社は続かないという現実にも直面します。


売上が増えているのに、なぜかお金が残らない。


案件は増えているのに、利益率が下がっていく。


忙しくなっているのに、会社の経営はむしろ苦しくなる。


これは決して珍しい話ではありません。


だからこそ、私は最近改めて考えています。

「売上を作る人が偉いのか。それとも、利益を残し、事業を継続できる人が経営者なのか。」


売上と利益は、まったく違う

例えば、1,000万円の売上を作ったとします。

一見すると、とても大きな成果です。


しかし、その1,000万円を作るために、人件費、外注費、営業費、採用費、管理費などで950万円かかっていたら、会社に残るのは50万円です。


さらに、その案件に大きなリスクがあったり、入金まで数カ月かかったりすれば、キャッシュフローまで考えなければなりません。


会社経営では、

「いくら売ったか」

だけを見ることはできません。


「いくら残ったか」


「どのくらいのリスクを負ったか」


「再現性があるか」


「継続できるか」


まで考える必要があります。


売上は会社を成長させます。


しかし、利益とキャッシュが会社を存続させます。


これは似ているようで、まったく違う役割です。


案件単位ではなく、会社全体を見るのが経営

現場で仕事をしていると、どうしても自分が関わっている案件を中心に考えます。


「この案件でこれだけ売上を作った」


「自分がこの顧客を連れてきた」


「自分のチームがこれだけ働いた」


これは間違っていません。


成果を出した人に適切な報酬が支払われることも当然重要です。


一方で、経営者は一つの案件だけを見ることができません。


社員の給与があります。


社会保険があります。


オフィス費用があります。


採用費があります。


営業費があります。


管理部門のコストがあります。


税金があります。


案件が終了した後の待機リスクもあります。


トラブルが発生した場合には、会社が最終的な責任を負います。


さらに、次の事業への投資も必要です。


会社は、一つの案件の利益だけで動いているわけではありません。


複数の事業、複数の顧客、複数のメンバー、そして将来への投資を含めて経営されています。


だから経営者は、どうしても「会社全体として持続可能か」という視点で意思決定をする必要があります。


だからといって「経営だから」で何でも変えていいわけではない

ここでもう一つ、とても重要なことがあります。


経営者側にも大きな責任があります。


利益を残すことが重要だからといって、

「経営判断だから」

という一言で、すでに合意した条件を都合よく変更していいわけではありません。


これは私自身も、今回改めて強く感じたことです。


会社を経営していれば、途中で想定外のことは必ず起きます。


思っていたより利益が出ない。


案件が拡大する。


固定費が増える。


資金繰りが変わる。


事業環境が変わる。


だから条件を見直さなければならない場面はあります。

しかし、本来であればそれをできるだけ事前に想定し、持続可能な報酬体系を設計することこそ経営者の仕事です。


後になって、

「思ったより会社に利益が残らないから変更したい」

では、相手からすれば納得できない場合も当然あります。


利益を守る責任と、約束を守る責任。


経営者はその両方を背負わなければならないのだと思います。


売上を作る人と経営者では、見ている景色が違う

ここに大きな認識の違いが生まれます。


売上を作る側からすると、

「自分がこれだけ会社に貢献している」

と考える。


経営側からすると、

「売上はありがたい。しかし会社として利益を残せなければ継続できない」

と考える。


実は、どちらも間違っていません。


問題は、お互いが違う景色を見ていることに気づかないまま話をしてしまうことです。


営業やプロジェクト責任者は、売上や案件への貢献度を見る。


経営者は、粗利、固定費、キャッシュフロー、リスク、将来投資まで見る。


だから、本当の意味で経営パートナーになるためには、売上だけではなく、

「この仕事で会社にいくら利益が残るのか」

「誰がどのリスクを負っているのか」

「この報酬体系で3年後も続けられるのか」


というところまで一緒に考えられる必要があります。


「たくさん働いた」だけでは報酬は決まらない

これも経営では難しいテーマです。


仕事に多くの時間を使った。


メンバーをたくさん管理した。


顧客対応をたくさんした。


もちろん、それ自体には価値があります。


しかし、事業における報酬は、本来「労力」だけで決まるものではありません。


価値、成果、責任、リスク、再現性。


こうしたものを総合して設計されるべきです。


例えば、同じ100時間働いたとしても、

100万円の価値を生み出す仕事と、1,000万円の価値を生み出す仕事では、

事業へのインパクトは異なります。


逆に、売上を1,000万円作ったとしても、会社側が人材採用、契約、請求、品質保証、資金繰り、トラブル対応など、さまざまなリスクを負っている場合もあります。


だからこそ、

「自分はこれだけやった」

だけで報酬を考えるのではなく、

「事業全体の中で、自分はどの価値とリスクを担っているのか」

という視点が必要になります。


良い仕事仲間と、経営パートナーは違う

そして、今回私が最も大きな教訓として感じたことがあります。


それは、

「信頼できる仕事仲間」と「利益やリスクを共有できる経営パートナー」は、必ずしも同じではない。


ということです。


仕事ができる。


人脈がある。


営業力がある。


プロジェクトを前に進められる。


困ったときに助けてくれる。


そういう人は、とても大切な仕事仲間です。


しかし、経営パートナーには、さらにもう一段違う視点が必要です。


会社全体の利益を考えられるか。


自分だけではなく、他のメンバーへの分配も考えられるか。


会社が負っているリスクを理解できるか。


短期的な報酬より、長期的な事業価値を考えられるか。


苦しい状況になったときに、一緒に痛みを分けられるか。


そして経営者側も、


相手の貢献を正当に評価できるか。


合意したことを守れるか。


条件変更が必要なら、誠実に説明できるか。


自分たちだけが得をする構造になっていないか。


を考えなければなりません。


この双方が成立して初めて、本当の意味での経営パートナーになるのだと思います。


「誰が得をするか」ではなく「どうすれば続けられるか」

会社経営では、短期的に誰が得をした、誰が損をしたという議論に陥ることがあります。


しかし、本当に重要なのはそこではありません。


顧客が価値を感じる。


プロジェクトメンバーにも適切な報酬が支払われる。


案件を生み出した人にも適切なリターンがある。


会社にも再投資できる利益が残る。


そして、その関係を長く続けることができる。


この状態をつくることこそ、本来の経営だと思います。


誰か一人だけが勝つ仕組みは、長続きしません。


会社だけが儲かる仕組みも続きません。


個人だけが高い報酬を取り続け、会社に利益が残らない仕組みも続きません。


重要なのは、

「全員が納得できる持続可能な構造をつくること」

です。


TFが大切にしているのは、事業を「続けられる形」にすること

Tomorrow Futureでは、システム開発やAI導入、オフショア開発、新規事業支援など、さまざまな企業の事業に関わっています。


私たちが大切にしているのは、単にシステムを作ることではありません。


事業として成立するか。


投資に対してリターンが見込めるか。


運用を続けられるか。


組織として回るか。


利益を生み出せるか。


そこまで含めて考えることです。


新規事業でも、システム開発でも、組織づくりでも同じです。

短期的に大きな売上を作ることよりも、長く継続できる事業構造をつくることのほうが難しい。


そして、その難しい部分こそ、経営者や事業責任者が向き合うべき仕事だと思っています。


経営とは、利益を残すこと。そして信頼を残すこと。

今回の経験を通じて、私自身も改めて経営について考える機会になりました。


売上を作ってくれる人は大切です。


一緒に仕事をしてくれる仲間も大切です。


しかし、会社は利益を残さなければ存続できません。


一方で、利益を残すためなら何をしてもいいわけでもありません。


経営者には、

利益を守る責任と、

信頼を守る責任があります。


そして経営パートナーには、

成果を分け合うだけではなく、

リスクも分け合える関係が必要です。


売上を作る。


利益を残す。


約束を守る。


リスクを共有する。


そして長く一緒に成長できる関係をつくる。


結局、強い会社とは、このバランスをつくれる会社なのだと思います。


経営とは、単に売上を大きくすることではありません。


利益を残し、会社を残し、人との信頼も残すこと。


そのすべてを成立させることが、経営者の仕事なのだと思います。


Tomorrow Futureでは、新規事業の立ち上げ、システム開発、AI活用、ベトナムオフショア開発、既存事業の改善など、企画段階から開発・運用まで一気通貫で企業の事業づくりを支援しています。


「何から始めればいいかわからない」

という段階からでも構いません。


事業とシステム、そして経営の視点を横断しながら、一緒に持続可能な形を考えていきます。


 
 
 

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