top of page
検索

ベトナムオフショアの“シニア採用”に潜む落とし穴——【総コスト(TCO)】で見極める最適解

  • 執筆者の写真: Daisuke Neigisi
    Daisuke Neigisi
  • 9月24日
  • 読了時間: 3分
ree

「単価の安い海外シニアを採ればコスパが良い」——実はここに落とし穴があります。

見るべきは【時給】ではなく、最後に会社の財布から出ていくお金=【総コスト(TCO)】です。


【TCO(総保有コスト)】とは?

【TCO(Total Cost of Ownership)】=【人件費】+【調整コスト】+【やり直しコスト】+【遅延の機会損失】 システムやプロジェクトを【採用→開発→運用】まで“持ち続ける”ために、最終的に払うすべてのコストの合計。
  • 【人件費】…月額単価×人数×月数

  • 【調整コスト】…通訳・要件すり合わせ・追加レビュー・会議増(意思決定にかかる時間も含む)

  • 【やり直しコスト】…仕様の取り違えや品質不良による再作業

  • 【遅延の機会損失】…リリース遅延で失う売上・信用・社内の別案件機会

  • 【よくある誤解】…「単価×人数」だけで安く見えるが、上記3つが膨らむと総額は逆転しがち


10秒でわかる比較のコツ

  • 「【単価が安い×人数が多い】」は、【調整とやり直し】が増えてTCOが跳ねやすい

  • 「【単価が高い×人数が少ない(国内シニア核)】」は、【決定が速く再作業が少ない】ためTCOが下がりやすい


超シンプルな例

  • 【A案】国内シニアTL1名+海外ミドル3名

    • 要件決めが速い/レビューが締まる → やり直し小

    • 会議が短く回る → 調整コスト小

  • 【B案】海外シニア4名

    • 設計責任が曖昧になりやすい → やり直し増

    • 仕様認識ズレで会議が増える → 調整コスト増

結論:案件ごとに数字は違っても、【A案がTCO安・納期安定】に落ち着くことが多い。


こういう案件は【国内シニア核】が安い(TCO的に)

  • 【要件が揺れる/作りながら決める】(0→1/PMF前後)

  • 【非機能・運用・セキュリティが重い】

  • 【社内外の合意形成が大変】(ステークホルダー多)

  • 【複数チームの横断統率】(設計責任の一本化が必要)


ベトナム側の強みを最大化する配置

  • 【日本側】PO/PM、設計方針、非機能決着、品質ゲート(TL/QA Lead)

  • 【ベトナム側】実装、テスト自動化、E2Eテスト、運用オペ

  • 【運用ルール】Definition of Ready/Done、段階レビュー、二言語ドキュメント、週次デモ+メトリクス


“本当にシニアか?”の見極め(7チェック)

  1. アーキ設計・技術選定を【単独で】遂行

  2. 非機能(SLO/SLA/セキュリティ/監視)を設計に織り込む

  3. 仕様の曖昧さを【自分で潰せる】

  4. 要件定義書・議事録を【日本語で】合意まで運べる

  5. テスト戦略を持ち、品質責任を【自分事】で担う

  6. レビュー文化を根付かせる牽引力

  7. 事業KPIと設計判断を接続できる

該当が少ないほど、【国内シニアを核】に据えた方がTCOは下がります。


まとめ:判断軸は“国籍”ではなく“総コスト(TCO)”

  • 見るのは【単価】ではなく【最後に払う総額=TCO】

  • 【最小の国内シニア核】×【最大のベトナム実装力】が、結局いちばん安い

  • 迷ったら、まずは【TCOの見積もり表】を作る(単価・会議時間・再作業見込み・遅延リスクを入れる)


TFは、要件定義〜設計〜開発〜運用監視まで、【日越ハイブリッド】で“最小の上流×最大の実装”をデザインします。


初回は【TCOの簡易診断】を無償で行います。まずはご相談ください。


想定読者の次アクション(CTA)

  • 進行中PJの【TCO(簡易版)】を試算

  • 候補者の【“シニア力”7項目】スクリーニング

  • 1スクワッド試行(国内TL0.5〜1.0PM+ベトナム3〜5名)


 
 
 

コメント


© 2025 TOMORROW FUTURE Co., Ltd. All Rights Reserved.

  • Tomorrow Future on FaceBook
bottom of page