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プロジェクトが炎上する前に!PMOが担うべき3つの役割

  • 執筆者の写真: Daisuke Neigisi
    Daisuke Neigisi
  • 12 分前
  • 読了時間: 6分

「進捗は出ているはずなのに、なぜか手戻りが増える」

「会議は多いのに、決まらない・前に進まない」

「ベトナムオフショアに出したらコストは下がるはずが、逆に高くついた」


システム開発や新規事業の現場で、こうした“違和感”が出始めたとき、プロジェクトはすでに炎上の入口に立っています。そして多くの場合、原因は「誰かがサボった」ではなく、プロジェクト運営の設計(型)がないことにあります。


そこで登場するのが PMO(Project Management Office)。PM(プロジェクトマネージャー)が「現場の推進者」だとしたら、PMOは推進が破綻しないための仕組みを作り、回し、守る存在です。


特に、ベトナムオフショア開発・複数ベンダー・新規事業の不確実性が高い案件ほど、PMOの有無で結果が大きく変わります。


この記事では「プロジェクトが炎上する前に、PMOが担うべき3つの役割」を、実務目線で解説します。


そもそもPMOがいないと、なぜ炎上しやすいのか?

炎上するプロジェクトには共通点があります。たとえば:

  • 要件が“ふわっと”したまま開発が走り出す

  • 課題やリスクが見えているのに、誰も握らない

  • 成果物の品質基準が曖昧で、検収で揉める

  • 会議が増えるほど、意思決定が遅くなる

  • 「聞いてない」「そんなつもりじゃなかった」が増殖する


これらはすべて、情報・合意・判断の流れが設計されていないことが原因です。

PMは本来、対外調整・設計・推進・意思決定支援など、膨大なタスクを抱えます。そこに「会議運営」「資料整備」「進捗集計」「課題管理」「品質基準の明文化」まで全部乗せすると、PMは燃え尽きます。


PMOは、PMが“推進”に集中できるように、プロジェクトを炎上させないための土台を作ります。


PMOが担うべき3つの役割

役割①:進捗を「見える化」し、遅れを“早期検知”する

炎上の怖さは、遅れそのものではありません。遅れているのに、誰も気づかない(気づけない)状態が一番危険です。


特にオフショアでは、次のような“見えない遅れ”が起きがちです。

  • 進捗率が「90%」のまま何日も動かない

  • “実装完了”と言いながら、テストで大量に崩れる

  • 仕様理解のズレが、最後に一気に噴出する

  • WBSはあるが、粒度が粗くて管理不能


PMOがやるべきは、単なる進捗回収ではなく、遅れの兆候を検知できる管理設計です。


PMOがやること(実務の型)

  • WBSを「成果物ベース」で分解(タスクではなく“アウトプット”基準)

  • 進捗を“%”ではなく「完了の定義」で判断(Definition of Done)

  • 週次だけでなく、重要局面はデイリーでクリティカルパス監視

  • 進捗報告をテンプレ化し、報告品質を均一化

  • バーンダウン / ベロシティなど、開発に合う指標を選定


ポイントは、数字を集めることではなく、現場の実態と整合する指標で運営することです。


役割②:課題・リスクを「溜めずに潰す」仕組みを回す

炎上案件では、課題が“ある”ことより、課題が放置されることが致命傷になります。

よくあるパターンはこれです。

  • 課題は議事録に残るが、担当者も期限も決まらない

  • リスクは共有されるが、「様子見」で止まる

  • 判断が必要な論点が、会議をまたいで漂流する

  • 優先度が曖昧で、重要な課題が埋もれる


PMOが担うべきは、課題管理表を作ることではなく、課題を確実に“意思決定”まで運ぶ導線を設計することです。


PMOがやること(実務の型)

  • 課題を「論点」「決めること」「決める人」に分解

  • 優先度(P1/P2/P3)と期限を強制的に設定

  • エスカレーションルール(誰がどの条件で上げるか)を明文化

  • 週次定例に「意思決定枠」を固定で確保

  • リスクは発生確率×影響度でランク付けし、先回り対応

特にオフショアでは、言語や文化差よりも“決め方の不在”が最大のリスクです。PMOが決め方を作り、迷いを減らすだけで、驚くほどスムーズになります。


役割③:品質と要件の“ズレ”を防ぎ、手戻りを最小化する

「炎上=遅延」と思われがちですが、現場の体感としては、炎上の正体は 手戻りの連鎖です。

  • 要件が曖昧 → 誤実装 → 修正 → スケジュール崩壊

  • 仕様変更が管理されない → 影響範囲不明 → 不具合増殖

  • 受入基準がない → 検収で揉める → 追加コスト発生


PMOは“品質保証の全部”をやるわけではありません。ただし、品質が崩れる原因は多くが「運営」で生まれるので、PMOが介入できる余地が大きいです。


PMOがやること(実務の型)

  • 要件定義・仕様書に「決定履歴」と「前提条件」を残す

  • 変更管理(Change Request)を運用し、影響と優先度を評価

  • 受入基準(Acceptance Criteria)を明文化して合意する

  • 品質ゲート(設計レビュー、テスト計画、受入テスト)を通過条件化

  • “誰が見ても同じ判断になる”チェックリストを整備

オフショア開発でよくある失敗は、「優秀な人に頼る」ことです。属人的に頑張るほど、再現性がなくなり、規模が上がった瞬間に破綻します。PMOは、品質を“人”ではなく仕組みで守るための役割でもあります。


PMOが機能すると、プロジェクトはこう変わる

PMOが入ることで、現場は次の状態に近づきます。

  • 進捗が「感覚」ではなく「根拠」で語れる

  • 課題が溜まらず、意思決定が前に進む

  • 仕様変更が管理され、手戻りが減る

  • 会議が増えるのではなく、会議が“決まる場”になる

  • PMが燃え尽きず、推進に集中できる

そして結果として、コストが下がります。なぜなら、開発コストより高いのは 手戻りコストだからです。


よくある誤解:PMOは「資料係」ではない

PMOが“議事録係”になってしまうと、意味がありません。本質は、プロジェクトの運営を設計し、意思決定を前に進め、炎上を未然に防ぐことです。

もし今、あなたのプロジェクトで…

  • 進捗が見えない

  • 課題が溜まっている

  • 手戻りが増えている

  • オフショアとの意思疎通がしんどい

  • PMが疲弊している

このどれかが当てはまるなら、PMOが必要なサインです。


まとめ:炎上する前に、PMOで“型”を入れる

PMOが担うべき3つの役割は以下です。

  1. 進捗の見える化と早期検知(遅れを小さいうちに掴む)

  2. 課題・リスクを溜めずに潰す運用(意思決定まで運ぶ)

  3. 品質と要件のズレを防ぐ仕組み(手戻りを最小化する)

炎上してから火消しをするのは、最も高いコストがかかります。だからこそ、炎上する前に“運営の型”を入れる。それがPMOの価値です。


最後に:企画〜運用まで「一気通関」で相談したい方へ

TomorrowFuture株式会社(TF)では、企画・要件定義・開発(国内/ベトナム)・運用監視まで、プロジェクトが破綻しない運営設計を含めて支援しています。


「オフショアを使いたいが、進め方がわからない」「いまのオフショアがうまくいっていない」「新規事業で、まず何から決めるべきか整理したい」「PM/PMOが足りず、推進が詰まっている」


そんな状態なら、早い段階で壁打ちするだけでも、炎上確率は大きく下がります。気軽にご相談ください。

 
 
 

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